姫路女学院高等学校が北カリフォルニア短期研修プログラムに参加

Y.E.S.グループではアメリカ現地オフィスと日本オフィスからのサポートを基盤に、海外留学を学生たちの最大の成長機会の一つと捉え、2018年から北カリフォルニア短期研修プログラム「Global Elite Program(以下:GEP)」という研修プログラムを実施しています。毎年参加している生徒はこの短期研修の活動拠点となる、マーセッドカレッジとの提携高校の生徒が中心になります。
今回は2023年3月11日~31日の3週間、姫路女学院高等学校の生徒2名がこのGEPに参加しました。

GEPとは、将来の海外での修学(国内大学進学後の留学等含む)や就職を見据え、提携校マーセッドカレッジへの留学や現地でのホームステイ、様々な研修を通じて、異文化体験・異文化適応力を養うと同時に、自立心・自律心を養い、自学力を身につけるためのプログラムです。
このプログラムは、単に海外の空気を味わって「楽しかった」で終わってしまうような海外旅行の延長線上にあるプログラムではなく、参加した生徒たちが大きな刺激と経験を得ることにより、自己成長および自己実現への道しるべとなることを目標として実施されています。

GEPでは渡航前からの数回にわたるオンラインでの事前研修があり、アメリカに渡航しサンノゼ視察、サンフランシスコ視察、語学研修、ボランティア参加、現地高校生との交流、大学見学、ヨセミテ国立公園視察などを中心に研修を受けます(内容は参加時期や期間、現地の受け入れ状況により変動あり)。そして日本帰国後、GEPに参加した他校の生徒と合同の成果発表会に参加しお互いの学びを共有し合うことでプログラムが完結します。

黒田 千晶さん

プログラム参加のきっかけや経緯

「私がこの短期留学に参加しようと思った1番の理由は、自分の殻を破りたかったからです。
私は今まで大きな事に挑戦した事があまりなく、この留学は私にとってとても大きな挑戦でした。『自分を変えたい』と強く思い、この留学に参加する事を決めました。

また、私の高校は国際交流がとても盛んで、色々な国と交流する事ができ、高校1年生の時からオンラインで国際交流をさせて頂きました。
その時から海外に興味を持ち始め、海外に行けたらいいなと思うようになりました。
そんな時に人生で初めて英検を受け、英語を学ぶ事はとても楽しい事に気づき、日々の英語の授業もとても楽しくなり、もっと英語を学びたいと思うようになりました。

留学に参加すると決心するまで何度も迷いましたし、親に反対もされました。
しかし、『自分を変えるのは自分だけ』と先生に言われ、迷いは無くなりました。私の場合、親に納得してもらうのにかなり時間がかかりました。私にとって初めてのことが沢山ある挑戦だったので、親もとても心配をしていました。
そして学校でも初めの取り組みだったので、前例が無いという部分でも不安があったそうです。私は親に納得してもらう為に学校のiPadを使ってプレゼンを作って、自分の気持ちを伝えました。」

語学研修や授業聴講について

「語学研修は、毎日英語の授業でしている雰囲気とは違い、とても楽しむ事が出来ました。
日本では、先生が生徒に対し話をするという感じで授業をしていますが、今回の語学研修では、先生が生徒に質問してくれたので、発言する機会が沢山ありました。先生と生徒の距離がとても近いように感じました。
また、ゲームを使って単語を勉強したり、チームで対抗したりする形式だったので、楽しみながら勉強することが出来ました。

授業聴講は英語、化学、映画鑑賞と沢山の種類の授業を聴講させて頂きました。全て英語だったので、理解するのはとても大変でした。
しかし、分からない所は単語を調べたり先生に質問したりして工夫しました。
英語の授業は、3回ほど聴講する機会がありました。だんだん授業内容が分かってきて、とても楽しかったです。分からない単語がほとんどだったので、調べてノートにまとめていました。

そして、特に驚いたのは化学の授業です。授業の初めに少しテストをしていたのですが、原子記号や公式が載っている紙や計算機を隣に置いておこなっていました。日本ではカンニングになる行為なので、とてもびっくりしました。

映画鑑賞は、少し古い映画を観て、感想をディスカッションするという授業でした。普段、少し古めの映画を見る機会はあまり無いので、面白かったです。
予定の関係で、鑑賞後のディスカッションには参加出来ませんでしたが、とてもいい経験が出来ました。これからもアメリカ映画を観て、英語の勉強をしたいと思います。

全体を通して、日本と大きく異なることは授業中に飲食が出来ること、お手洗いに行っていいことです。日本では飲食はしてはいけないし、お手洗いに行く時は先生の許可を得てからになります。アメリカでは、真逆なので、中々慣れない部分もありましたが、いい体験になりました。」

校外での活動について

「今回の3週間の間、サンフランシスコ、ヨセミテ国立公園、サンノゼなど多くの場所に行くことが出来ました。
サンフランシスコでは、ゴールデンゲートブリッジやフィッシャーマンズワーフ、ギラデリに行きました。私は3週間の間に2回サンフランシスコに行く機会がありました。

1回目は天気が雨で、ゴールデンゲートブリッジはあまりハッキリ見えませんでした。雨がかなり降っていたので、移動も大変でした。
2回目は、晴れで景色が全然違いました。ゴールデンゲートブリッジを歩くこともできたので、とてもいい経験でした。

フィッシャーマンズワーフでは、クラムチャウダーを食べました。サイズがとても大きくて、お腹いっぱいになりました。パンが少し酸っぱいという独特な味で面白かったです。日本では全部食べ切らないといけないという雰囲気がありますが、アメリカでは残しても大丈夫だったので、違いを感じました。

また、ギラデリというチョコレートのお店にも行きました。私はチョコレートドリンクを飲みました。沢山のチョコレートも買えて良かったです。

次にサンノゼに行きました。ショッピングモールとApple Center、スタンフォード大学に行きました。
ショッピングモールは、値段が少し高めのものが多かったので、ウィンドウショッピングを楽しみました。

Apple Centerでは、沢山のスマホやiPadがありました。iPadを使って出来る体験もあり、楽しめる工夫が沢山ありました。

スタンフォード大学では、見学と買い物をしました。
スタンフォード大学にある教会では、異なる宗教が曜日ごとに決まっていることを知りました。宗教の自由を実現していて、感銘を受けました。

最後にヨセミテ国立公園に行きました。雪がまだ残っていて、同じカルフォルニアでもこんなに違うんだなと思いました。
山や木がとても大きくて、日本には無い自然を感じました。午後からは、雪が降ってきて、本当に寒かったです。雪が降ることは私が住んでいる地域では滅多にないので、貴重な体験でした。

他にもUC Mercedの見学や高校とのカンバセーションをする機会もありました。日本よりも伸び伸びとしている生徒の方々を見て、日本に帰りたくないなと思ってしまいました。」

ホストファミリーとの生活

「私のホストファミリーは、女性の方が1人でした。色んなことに気を遣ってくださって、本当に優しい方でした。日本とアメリカの違いや家族のことも沢山話をしました。

初めの1週間くらいは仕事が忙しく、あまり会話ができませんでした。また、初めの10日は長野県の高校生の方と過ごしました。その時はご飯も基本的に2人で食べる事が多かったです。夜はそれぞれ自分の部屋で過ごす事が多かったように思います。
残りの2週間は、ホストと過ごす時間がとても増えました。朝ご飯は毎日準備してくださいました。食べるのは1人でしたが、朝の挨拶とよく眠れたかどうかを毎日やりとりしました。

通学はホストマザーに学校まで送ってもらっていました。ホストは仕事が朝から夕方まであるので、授業が始まる1時間前くらいに学校まで送ってくれました。その間は図書館でノートまとめやリスニングをしたりしていました。毎朝有意義な時間を過ごすことが出来ました。

帰りは学校が終わる時間の方が早かったので、家まで現地のスタッフの方に送ってもらっていました。仕事が終わって家に帰ってくるのは夕方だったので、私はその間もノートまとめなどしていました。家に帰ってくると、すぐに夜ご飯の準備をしてくれました。

ホストマザーは野菜が好きな方だったので、野菜を使った料理やサラダが多かったように思います。苦手だった野菜にも挑戦することが出来ました。
他にもハンバーガーやサンドイッチを一緒に作って食べたりしました。夜ご飯の時に今日1日学校はどうだったか、何をしたかをホストと話しました。この時間にホストと話をすることが多かったです。

ご飯が終わった後は自分でお皿を洗いました。今まではお母さんにしてもらっていたので、日本に帰ってからは自分に出来ることはしようと思いました。

そして、日本と違う生活スタイルだったのがシャワーと洗濯です。私のホストはシャワーを毎日夜使わせてくれました。しかし、ホストマザーは2、3日に1回、朝にシャワーを浴びていました。アメリカでは毎日シャワーを浴びないと聞いていましたが、本当なんだと実感しました。しかし、私自身は日本と同じスタイルで使わせてもらったので、特に違和感は無かったです。洗濯は週末に1回だけ回すことが出来ました。

また、休みの日は、ショッピングモールやスーパー、散歩に行ったりしました。
掃除も一緒にしたり、お菓子作りもしました。沢山の経験と思い出ができて、本当に感謝しています。ホストマザーと喧嘩などは一切なかったので、毎日楽しく過ごす事が出来ました。『またこの家に訪ねに来てね』と言ってくれて、とても嬉しかったです。」

プログラムの総括

「私はこの留学で自分の殻を破るというのが目標でした。私自身、自分の意見が言えるようになったり、コミュニケーションをとるのが楽しく感じるようになりました。
初めはあまり自分自身の成長を感じませんでしたが、色々な方に表情が良くなったね、成長したね、と言って頂き、周りの人にも成長を認めてもらえて嬉しかったです。
本来の自分を見つけられたと思っているので、自分の殻を破ることが出来たと感じています。

日本に帰ってから、また殻に閉じこもってしまいそうという不安が少しありますが、そうならないように努力するのが今後の目標です。
そして、自分に出来る身の回りのことは自分でやろうと思うようになりました。今までは、周りの人に頼ってしまっている部分がありました。
この3週間、自分のことは基本的に自分でするという生活を過ごし、日本に帰ってからも継続しようと思いました。

コミュニケーションに対する考え方も変わりました。以前は、発言してもいいかな、と迷ってしまうことが多かったのですが、意見を積極的に言おう、と思うようになりました。
自分から発言したり、質問をすることができるようになりました。コミュニケーションをとるのが楽しく感じるようになったのは、私にとって、とても大切なことだと思っています。
この留学は、私を大きく変えてくれました。
参加して本当に良かったです。」

神﨑 美潤さん

プログラム参加のきっかけや経緯

「私が今回のマーセッドカレッジ短期留学を決意した理由は、一昨年の1年次にアメリカのポートランド州立大学の1週間プログラムを受講したことです。
その時は新型コロナウイルスの影響で実際に現地に行くことが出来ず、リモートとの授業になりました。なので、現地に行けることを知り、実際に自分の目で見てネイティブ英語を聞いて勉強したいと思ったのがきっかけです。

また、国際社会が試される中で、多種多様な人と異文化交流を実際に体験したいと思いこのプログラムの参加を決意しました。
それと将来英語の中学校・高校の教師になりたいと決めていることや、国際社会に対応できる人間性と自立を高めていくうえの1つとして良い経験や思い出をつけれたらいいなと思ったので今回の短期留学を決意しました。

決断するまでの心情は、楽しみと期待しか無かっです。自分の性格上、冒険や新しいことに挑戦することが好きなので初めての海外や、今まで3週間1人で生活をした経験が無かったのでどんなものか気になっていました。
また、朝起きるのも得意ではないし英語も出来ないけど現地に行ってなんとかやって行けるだろうというラフな気持ちでした。

掲げていた目標は、2つあります。1つ目が『Be Positive』『Never give up.』『Stay healthy.』という3つの言葉を芯に持っていました。2つ目が、SDGsについてです。特にアメリカのゴミ事情は日本よりも進んでいるのか?逆に劣っているのか?を実際に自分の目で確かめてみたいという目標を持っていました。」

語学研修と大学授業聴講

「3週間の語学研修・授業聴講を終えて、印象に残っていることは『ノートテイキング力』が必要だなと思いました。
教授が授業中に板書することが少なく、殆ど口頭で説明しているので予習と復習をしていなければ意味の分からない英単語ばっかりで理解できません。
私は最初の1週間は頭がいっぱいになり、英語に触れる時間が勿論ずっとなのでついて行くのにやっとでした。
また、周りの日本人のレベルの高さに圧倒されました。

日本との違いは、『自由』です。日本では、
①御手洗に行く時は先生に一言伝えないといけない
②水分補給しては行けない
③ご飯食べながら受けてはいけない
④先生の許可がない限り、発言しては行けない
とありますがアメリカはこの4つの全てが可能です。
なので初めてこのことを知り、日本もこういうスタイルになればいいのにと思いました。
工夫したことは、予習です。例えば、配布されたプリントの分からない単語を全てノートに書き出しました。

校外での活動

「課外活動ではサンフランシスコ観光、サンノゼ観光、ヨセミテ国立公園観光に行きました。
特に印象に残っているのはヨセミテ国立公園です。
同じカリフォルニア州でも冬は雪が酷く、日本では見れない自然がありました。
とても高い崖があったのですが、この地形になるまで何年かかっのだろうか?と疑問を持ち、調べたりしました。

また、場所に関係なく物価の高さが印象的でした。日本に帰ってきて同じ食べ物でも日本の方が安いし、同じ値段でも量がアメリカの方が少ないので物価が高いから格差の影響が大幅にあるのだと思いました。
このことに関連付けると、サンフランシスコ観光の時に道端にホームレスの方が寝ていたり、マクドナルドのお店の前に人が住み着いていたりしているのを見て、より強く印象に残りました。」

ホストファミリーでの生活

「私のホストファミリーは4人家族でお姉さんとお兄さんがいました。
また、お父さんがヒスパニックの方でお母さんがハワイの方でした。

印象に残っていることはメキシコ料理が美味しかったことです。お父さんがメキシコの方なので、ほとんど毎日の夜ご飯がメキシコ料理でした。
日本にいるとメキシコ料理を食べる機会があまりないので、良い経験になりました。

日本との違いは朝の生活時間とお風呂や洗濯の違いがありました。朝の生活時間は、休日の朝10時ぐらいにホスト全員起きてきて、そこから朝ごはんを食べて出かけるというのがアメリカでは当たり前です。

それを知らずに、到着した次の日に6時に起きましたが、全然起きてこないので心配になりました。
お風呂と洗濯については、週に3回ぐらいでした。私は毎日お風呂に入りましたが、洗濯は着れる服が無くなるまで洗濯しないという家のルールで洗濯物が溜まったら自分のタイミングで洗濯しました。

工夫したことは、遠慮せずに体調悪い時や言いたいことがある時ははっきりと言うことです。ホストもしっかりと耳を傾けてくれるので、言って嫌な顔されたらどうしようという心配はありません!」

プログラムの総括

「渡航前と思っていた通りで、ピンチがあってもその場に対応してなんとか乗り越えれることが出来ました。
また、失敗やつらいことがあっても次のステップとして前向きに捉えれば自然と気持ちも楽になるので乗り越えれます。

気持ちの変化としては、友達にはなるべく頼らないようにしようと決めていたので自分で考えで行動するという自立が達成出来たと思います。
様々なチャレンジをしてみて、初めてのことが2回目になると心配しなくてもできるようになるので小さなことでも何でもしてみることは大切だと改めて気づきました。

2つ目の目標にあったアメリカのゴミ事情は、日本の方が進んでいると思いました。アメリカは大量生産大量消費をしており、食べ物や物もまだ食べれるし、使えるのにすぐ捨ててしまうので無駄が多いと感じました。
また、日本にも以前あった御手洗の便座シートもアメリカではどこへ行ってもあるので、懐かしかったです。

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