【野球留学】新たな生活と挑戦:奥玉 雄大さん

奥玉雄大さんは宮城県気仙沼市で幼少期を過ごし、高校からは長野県にある佐久長聖高校で野球に打ち込みながら心身ともに鍛えてきました。そして、2022年5月にアメリカ大学留学をスタートさせ、現在もアメリカの地で毎日努力を重ねています。
留学をするまで様々な障壁がある中、自身の努力と周囲の方々からのサポートで道を切り開いてきました。

留学を開始して約4ヵ月経った今の様子を聞きました。
奥玉さんが現在どのような生活をしながら何を目指すのか、現場からの情報をご覧ください。

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留学を決意したきっかけ

「私は小学生1年生の頃に本格的に野球を始め今に至ります。高校は長野県にある佐久長聖高校に通い、寮生活をしながら甲子園を目指していました。

1日のスケジュールは、朝5:40に起きて朝練、7:00に朝練がおわり、7:50には登校していました。その後、15:30に学校が終わり、15:50から練習で19:00に終わり、自主練をしたり食事をとったりし、21:00頃寮の清掃をしていました。
このような野球漬けの毎日で、なかなか勉強をする時間を確保できていない生活をしていました。

そんな中、大学進学を考えなくてはいけない時期になり、日本の大学にもいくつか候補がありました。ただ、正直なところこれといって進学したいと感じる大学があるように感じられず悩んでいました。

ちょうどそのころ、佐久長聖高校の女子サッカー部の同級生たちの中に海外を目指そうとしている人たちがいたので、その話を聞いたときに自分でも海外進学を意識しだしました。
そして、高校の先生に海外進学について相談していたところ、アメリカに提携校のマーセッドカレッジがあることを教えて頂きました。」

留学準備に関して

「マーセッドカレッジは佐久長聖高校との提携校ということもあり、英検2級の取得と語学学校で既定の期間語学研修をすることが進学の条件でした。

マーセッドカレッジに進学をすると決まってから猛勉強を開始しましたが、高校に入ってからは部活が忙しくなかなか勉強に時間を割いてこなかった分、巻き返しが必要で焦りもあったのを覚えています。

担任の先生が英語の先生だったこともあり、ご協力いただきながら単語勉強や面接の練習を毎日したり、ALTの先生と会話をしたりしました。
英語はもともと好きだったこともあり、勉強に苦痛を感じることはありましたが思っていたよりも上達に苦戦したのが正直なところです。」

両親からのサポート

「初めて両親に留学をしたいという話をした時も特に否定されるようなことはありませんでした。
ただ、留学をするにあったって手段や手続きの流れをしっかりと調べるように言われ、全て調べて両親に伝えました。
あとは、大学の入学基準の英語力を期限内に証明するよう言われていましたので、それが一番大変だったと思います。

無事にそういった条件をクリアし、留学へのやる気を形として見せることができたこともあり、今も両親は留学への挑戦に前向きで渡航前からも今もサポートをしてくれる姿勢でいてくれています。
渡航後も定期的に近況報告をしますが、ここからは自分次第というスタンスで、頑張りを応援してくれています。
私にとって非常にありがたい存在です。」

4ヵ月経過して

「留学生活も4ヵ月ほど過ぎましたが、まず印象的なのがはじめは思っていたよりも英語がわからなかったことです。
現地に来て思うのは話す人によって、訛り、スピード、癖などが全然違い、これまで勉強してきたことが実際の英会話やお店などのやりとりではそのまま通用しないということです。
大学の授業では読むことに関してはまだついていきやすいものの、教授の話を聞きながらスピードについていきながら理解をするのも一苦労です。

アメリカに来れば英語がうまくなるかと思っていましたが、自ら勉強したり、調べたり、理解できるように工夫をしておかないと、英語を使うこともできないと実感し、これまで勘違いしていたと痛感しました。

おもしろいのは、個人的に女性の方の英語は聞き取りやすいことが多いです。一方スポーツ方面で関わる方は、速さもあり特有のスラングなども混ざっているのでなかなか苦戦をしています。わからないときはとにかく聞き返して理解をするようにしています。

工夫していることとしてはとにかくインプットの機会を増やしていて、映画やYouTubeを字幕を消して自分の感覚を英語にしながら、頭の中で日本語訳をせずにも理解できるように意識していて、最近効果を感じています。
特にTED-Talksはお勧めで、内容も面白いですし大学の授業でもよく扱われます。TED-Talks内のスピーチを聞いて感想文を書いたり、ディスカッションをするようなことがあります。」

大学の授業の様子

「現在、ビジネスをを専攻しています。今学期履修している科目は英語、ヘルス、数学などで比較的簡単な授業を取っていますが、それでも見たことがない単語が沢山出てくるので新出単語の多さに驚いています。
ただ、それらの単語も触れれば触れるほど、自分で使えるようになっていくため少しずつですが成長を感じてもいます。

あとは図書館に勉強や課題のサポートをしてくれるチューターシステムがあるので、それを良く利用します。課題やテスト勉強の難しいところを教えてもらったりしています。
そのチューターとも仲良くなり、友達として遊ぶこともありますが、英会話の上達にも非常に良く、スペイン語も教えてくれます。彼のおかげで複数の言語を学ぶのもおもしろく感じ、スペイン語もゆくゆくは学んでいきたいなと感じるようになりました。

対面の授業であれば、教授にもサポートを求められる環境なので、積極的にコミュニケーションを取るようにしています。
教授からのサポートも大きいですが、前提として語学学校の授業と比べるとスピード感に大きな差があると実感しています。」

野球部の様子

「日本にいた時と比べて一番違いを感じるのは練習時間です。今学期はオフシーズンということもありますが、チームでの練習は一日2時間で、ウェイトトレーニングの日は1時間のみです。
基本的には足りない部分は自主練習を残ってやるようなスタイルです。選手によって残って自主練をやったりやらなかったりですが、自分の家のガレージにジムを作ってそこでトレーニングをしているチームメイトもいて、驚きました。
今の時期はあまり試合勘が鈍ってきてしまうのが懸念点です。

そして、今年はコロナの影響で卒業を引き延ばした選手たちがいるので、チーム全体として上がつまり気味でもあります。私と同じセンターも数人いてライバルも多くレギュラー争いは大変そうです。
身体の大きさやパワーがアメリカの選手たちの特徴で、私自身も負けないように日本にいたときの練習メニューをガラッと変えパワーアップも目指しています。ウェイトトレーニングで扱える重量も増えてきています。

チームメイトは練習やジムで良く会い、同世代で気さくなメンバーなので話やすいです。
一方監督はコミュニケーションの取りにくさを初めは感じていました。というのも監督の指導のスタイルからか、自分から聞きにいくとすごく丁寧に教えてくれますが、コミュニケーションを取りにいかないと選手たちは何も言われません。この辺りがこれまでの日本での指導者との違いです。
コミュニケーションの際も英語で説明や質問をするのはなかなか大変ですが、だんだんと慣れてきました。
授業でも野球でも共通して、能動的にアクションを起こしていかないと成長できません。」

ホストファミリーでの生活

「実はこの4か月の間に数回住居の移動をしました。初めてのホストはYESのサポートでメキシコ系アメリカ人の家庭にお世話になりました。家族はすごくいい方々で良くしゃべってくれる方たちだったので、英語を話すいい機会でした。
その家は大学まで自転車で30分ほどの距離にあったこともあり、同時に知り合いのからシェアハウスを紹介してもらったのでそちらへ引っ越すことにしました。

はじめて受け入れてくれたホストファミリーと

その2個目のシェアハウスが大変でした。月々の家賃は安いのですが、家具等はなく基本的に自分で準備しなくてはいけないことはもちろん、内見したときは良い話ばかり聞いていましたが実際に住んでみるとあまり清潔感のある家ではなく、ゴキブリなども出てきていました。
今は話のネタとして笑えていますが、そこに滞在していた当時1か月間は何もやる気が起きず、友達の家に行く時間も多かったです。

そして今住んでいるところは、友達伝いの紹介のホストファミリーで、お母さん、息子、おばあちゃんの家族構成でとても住みやすいところです。ホストマザーは大学でカウンセラーをしている人で、色々な方面でサポートをしてくれています。
これからもずっと住んでいきたいと思えるホストファミリーに巡り合えてよかったです。」

今後の目標

今後の目標はマーセッドカレッジ卒業後にNCAAディビジョン1の4年制大学に編入することです。もちろん奨学金のオファーも狙いたいです。特に4年制大学の学費は高くて大変です。
ですので、この1年目からメンバー入りすることが大事になると思います。

勉強面では、GPA(評定平均)を高く保つことを意識しています。今のところ履修中の科目はオールAなので、このままオールAを目指していきます。
教授とのコミュニケーションもしっかりと取りながら頑張ります。


能動的にアクションを起こしていくことが大切だと自ら気が付き、勉強面でも野球面でも日々頑張っている様子が伺えます。特に自分から考えながら留学生活をしているようで自律した留学生活を送れているのだと思います。
部活動をしている留学生は特にタイムマネジメントが大切になります。課題や授業のスケジュールの中にトレーニングなどもしっかりと行い、良い文武両道生活のスタートが切れているのではないでしょうか。

1月からアメリカの大学野球もシーズンが始まり、試合なども増えてきます。これからの活躍が楽しみです。

YES JAPANでは引き続き、高い意識を持った学生が意義のある留学をできるようサポートしていきます。
留学相談を随時受け付けていますので、ご興味のある方は公式LINEまたはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

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